グリーンハンド通信

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GH通信 2003年5月

夢志記  時間は非情

吉川正志


 時間は誰にも止められない。逆行もできない。皆に1日24時間平等であり、その結果生まれるものは公平なものだ。自分がさぼったように、横着したように、他人に迷惑をかけたようにツケは必ず死に近づく。
 私はこの10月で59歳になる。20歳から見れば39年もある長い年月と思うが、あっと言う間にやってくる。私も若い時、年輩者からそう聞かされた時は「年寄りくさいことを言う」と感じただけだった。今は同じ1日24時間を確実に短く感じる。
 大宝に入社前の44年間は自分の意のまま餓鬼を生きてきた。人様に生かされていることなど恥ずかしながら考えたこともなく、私の悪の代償として支払わねばならなかったものは娘の死という狂う程の苦しみだった。
 大宝に入社させていただき、伊藤専務との出会いにより私の人生は救われた。真面目に生きることの代価も良い事として必ずある。3人の無茶可愛いい孫、多くの仲間に恵まれ楽しく働かされていただけることに日々感謝!である。時は非常だが、人間は縁を活かし情豊かにまともに生きることも、情も知も貧しいまま生きることも自分で選んでいる。


GH通信 2003年5月

学ぶことで人は何度も生まれ変わる

門田真理子


 「これは何?」「どうして。なぜ?」と目を輝かせながら続く子供からの質問攻めに、閉口した経験のある方は多いと思う。

5歳前後は好奇心旺盛。初めて見るものや聞くことが珍しくて仕方がない時期だ。親に聞くと私も覚えたことを自慢したり、周りの人にほめられ喜んでいたという。
 大人になってからはどうだろう。いつからか「そんなこと知っている」「分かっている」「当然」という冷めた言葉で、もの事に対する素直な疑問や興味を失くしてしまっていた様な気がする。
 宇宙や大自然、生命、世界の歴史、ものの見方・考え方を学んでゆくと、自分が知っている、分かっていると思っていることは狭い範囲のほんの一部分なのだと気づく。「ヘェーッ、すごい」と感動し、もっといろんなことを知りたくなる。
 自分自身に対してもそうだ。「私はこういう人間だから」と過去の経験だけで決めつけてしまってはもったいない。誰と出会い、何を学び、考え、求め続け行動するかによって人間は変わる。「学ぶことで人は何度も生まれ変わる」と日頃教えていただいている様に、厳しい時代だからこそ、自分の生き方、人生の豊かさについて真面目に考えてゆきたい。


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