グリーンハンド通信

教育部課長 門田真理子 

GH通信 2004年11月 最近の新聞記事から想うこと

 先日、名古屋市北区のコンビニで立ち読みを注意されたことに腹を立て、注意した男性をサバイバルナイフで刺し殺すという事件がありました。ちょうどその時、同業者のドライバーが納品のためその場に居合わせたと聞き、さらに驚きました。また、同じ日にゆっくり走行していた乗用車に腹を立て、追い越す時に文句を言ったことで口論となり刺される事件や、クラクションをめぐるトラブルが起きました。

 このように最近、カッとなって人を傷つけるなど短絡的で残虐な事件が身近なところで現実に起きています。周囲を見渡してみても、人に迷惑を掛けていることを省みず「自分さえよければいい」という自己中心的な行動をとる人が増え、イライラしながら急発進、急ハンドルで先を急ぐドライバーも後を絶ちません。

 ではなぜ自分の感情と行動をコントロールできないのでしょうか?

私たちは社会人として働き肉体的には「大人」だと思っていますが、精神的には3歳から5歳くらいの幼児と変わらないことを平気で言ったりやったりしています。

 たとえば…

@欲しいものが手に入らない時や、自分の思い通りにならないとカッとなり人やモノにあたる。

A自分が悪いことをしたのに、叱られると被害者のような顔をする。相手を恨む。

B後先のことを考えず、今が楽しければいい。ラクな方がいい。

C嫌なことはイヤ。人から指摘されたり、嫌なことがあると不機嫌になり、ふてくされる。逆ギレする。泣く。愚痴を言う。黙り込む。

Dいつでも周囲の人が自分に関心を持ってくれている。と思い込んでいる。いつも相手からの働きかけを待ち、自分からは発信しない。

Eその他

以上のことは多かれ少なかれ誰にもありますが、全く無自覚なまま出していては、まともな人間関係も仕事もできません。まずは自分の精神(考え方や行動を決定する元)の育成度を知り、なぜそうなのか原因を探り、自分で意識して直していきましょう。それが心を安定させ事故防止に必要な集中力を高めるベースです。

 また、日頃から事件やトラブルに巻き込まれないために

@自分がイライラの原因をつくらないようにする。

A相手の態度に怒りを感じても、カッとなってケンカを売らず、冷静に安全に対処する。

B見て見ぬふりをすることが無関心につながり、さらに犯罪を増やしていくような気もしますが、正義感が通用しない相手もいるのでむやみに関わらず、自分の身を守ることを最優先する。


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