グリーンハンド通信

教育部課長 門田真理子 

GH通信 2007年12月

「不都合なことから逃げず立ち向かう勇気と、何とかしようとする一生懸命さ」


 組織の勢いが何かのきっかけで大きく変わり、結果を左右することがある。

先日、家に帰り何氣なくテレビをつけると、全日本バレーボールの試合が放送されていた。

強豪チームを相手にする時は、緊張した面持ちながらも攻めて行く勢いを感じる。

一つの好プレーにチームと観客席が沸き、「やれば出来る」という集中力が生まれ、さらに勢いがつく。

 ある日の試合で接戦を繰り広げていた時、緊張感の中にも不安の色が浮かび始めた。

そこで起用されたのはムードメーカーとなる選手。明るい笑顔と元氣な掛け声、そして、あきらめないプレーが幸運を呼び、相手チームに行きかけた流れを大きく引き戻した。

「すごい。いいぞ」と思った矢先、エースアタッカーのミスが続き、そのまま最終セットに入り、あと一歩のところで敗れてしまった。

 スポーツの世界でもミスはつきもの。その後の氣持ちの切り替えと氣合いの入ったプレーによって、試合を巻き返すこともある。しかし、その試合で心に引っ掛かったのは、ミスをした選手のごまかし笑い。

緊張と焦りが招いたものとは思うが、全体の空氣を散漫にしたように感じた。

 人間は不完全でありミスを起こす生き物。大切なのは自分がしてしまったことを認め、不都合なことから逃げず立ち向かう勇氣と、何とかしようとする一所懸命さ。

その誠意はその人を輝かせ、相手の心を打つ。日常の中で大切にしたい。 


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