グリーンハンド通信

教育部課長 門田真理子 

GH通信 2010年4月

人が美しく輝く時は‥

 

 「桜の花は散るから美しい」

10年ほど前に伊藤専務が話された言葉は、今も私にとっての命題。

私たちは春だ、花見だと喜んでいるが、桜にとっては一生の中のひと時に過ぎない。

誰も氣に留めない冬の間も、桜は懸命に生きている。春の訪れと共に一氣に花を咲かせ、自然の中での役割を果たし、花を散らせ、また生き続ける。その繰り返しの中で、どれだけの人を楽しませ、何かを感じさせるのだろう。
 そんな生命の美しさを思いながら、身近な愛らしいエゴに苦笑した。1歳7ヶ月になった姪の息子、先月会った時は、自分が食べているお菓子が残り少なくなっても私にくれた。

最近は催促しても聞こえないふりをし、さらにせがむと首を振って抵抗する。「自分のもの」を認識し、数や量が分かるようになってくると、我欲も芽生えてくるのだと学んだ。
 私たちは生きねばならない。そして、いつも誰かに何かに生かされている。

学んでそのつながりに氣づき、自分の言葉や行動で感謝の氣持ちを表現できるようになった時、人は美しく輝くのだと思う。


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