最近、犬山支店安全委員の星野一樹さんは「トイレ掃除に命をかけている」と公言している。他支店を訪問した時もまずはトイレをチェック。
「まだまだ」、「きれいだけれど、うちには負けるな」と自信満々。
星野さんが仕事中に立ち寄ったコンビニエンスストアでトイレを借りようとすると、茶髪の若者が掃除をしている最中だった。
先に買い物を済ませてから行ってみると、彼は「すみません、すぐ終りますから」と元気よく床を素手で雑巾がけしていたという。
申し訳ないと思いながら使わせてもらい、礼を言って立ち去ろうとする星野さんに返ってきた言葉は「ありがとうございました」。
一所懸命トイレを磨く若者の姿に感動し、その日から星野さんは支店のトイレを掃除し始めた。忙しくて掃除をしなかった日は、何か落ち着かないと言う。「水をまいてデッキブラシでこするだけではダメ。雑巾でしっかり磨かないと・・・」
「数年前なら、(なんだ、早くしろよ)と心の中で舌打ちしていたかもしれない。」と苦笑していた。
自ら学び安全委員として仲間の心に伝わる働きかけを根気よく行なっているうちに、自分の都合だけでなく相手の心や背景が分かるようになったのだと思う。その共感性がその人を輝かせ、周囲にいる人の心にさわやかな巻き風を起こす。雑巾を片手に元気が湧いてきた。
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