すぽっと らいと   12月

 

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自分と次の世代を大切に生きる

取締役教育部長 鈴木たか子


 新年に伊勢神宮に参拝に行く方もみえる。20年ごとに全く同じものを建築して、1300年間守ってきたという。20年ごとというのは人の世代交替と技術の継承の中で考えられた仕組みだと言われている。若年(見習い)壮年(中核)老年(見守る)等の役割を引き継いでゆくためだ。

 今の世の中はお金を中心に動くようになり、お金と個人の自己中心的な権利がもっとも大切なもののように思われている。そのために人間(他人)が邪魔ものであったり、道具や食いものにされる。地球や自然も金銭で売買され、そのことを恐ろしいと思わない。自分の人生や将来を考えられず刹那的で犯罪や自殺も増える一方だ。いつからこうなってきたのか、このままではおかしいと思いながら、今のところなんともならないものを多くの人が感じている。

 人を変化させていくのは学ぶことだ。世の中を良くしよう、会社を良くしようと願うなら、そこで生きている人が学ぶしかない。一人の人間が世の中を変える力はないが自分自身、自分の周りにいる人から次の世代を良くしていくことは誰にでも出来る。今日生きていることの中から、力まずあきらめず良いものをつくり伝えてゆくことを楽しみに感じてゆこう。


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