黒川支店 守山リサイクルセンター 大谷 文子

『すべてを投げ出したくなったら読む本』 著者 斎藤茂太


 今から4年前、新しい仕事を任されましたが、何も分からず、すべて手探りの状態から始まりました。

今までの仕事に加え、提出期限の迫ってくる仕事に追われながら「自分がやらなければならない」という使命感に襲われていました。

次第に体も心も壊れそうになっていた時、あるテレビ番組で本の紹介をしていました。

その本は『すべてを投げ出したくなったら読む本』という本でした。

その時の私の心境そのものだと思い、すぐに買ってきて読みました。

本の「はじめに」を読み始めた途端に涙がこぼれ、張りつめていたものが解けて行くような氣持ちになりました。

それまで本を読む事は、あまり好きではなかった私が、この本に出会い、励まされ、再び奮起する勇氣をもらいました。

そして私の事を心配し、様々なアドバイスをしてくれた人を思い出し、今でも感謝しています。

 一生懸命も大切な事ですが、時には素直に人の力を借りる勇氣も必要だという事を学びました。今では借りてばかりですが・・・(笑)。

 

金山支店 松浦 翔太

『自分の気持ちをきちんと〈伝える〉技術』 著者 平木典子


 僕が影響を受けた本は、上杉支店長から勧めていただいた『自分の気持ちをきちんと伝える技術』です。

その本を読むことで、僕は「非主張的」という性格、自己表現をしていると分かりました。

非主張的とは、消極的な態度で小さな声でしか発信できないことです。

一見相手に譲っているように見えますが、自信がないことと不安が強いことを隠して卑屈な氣持ちを持っています。

そして、それらを積み重ねて行くうちに、欲求不満や怒りが溜まってしまい、人と付き合うのが嫌になってしまいます、と書いてありました。

まさに自分の事だと驚いたのと同時に、今のままではいけないと思いました。なかなか自分を変えるというのは難しいのですが、時間をかけてでも、変えて行きたいと思います。

この原稿を書く事でもう一度読み返し、あの時感じた氣持ちを再び思い出したいと思います。

一度読み終わった本も、改めて読み返してみると、その時感じた事を思い出したり、新たな感じ方ができる事もあるので、それも僕のオススメです。

 

西春支店 豊田 和美

『だれも知らない小さな国』 著者 佐藤さとる


 みなさん「コロボックル」を知っていますか?北海道の先住民族アイヌの伝説の小人です。
『だれも知らない小さな国』この本を知ったのは、小学校5年生の時でした。

親の転勤で北海道から岡山に引っ越した後でした。北海道の自然の中で自由に育った私にとって、同じ制服・髪型をした岡山の学校は、とても窮屈に感じられました。

そんな時この本を見つけ、懐かしい氣持ちで手に取りました。
 主人公の「セイタカサン」は子供の頃に大好きだった秘密の小山で小人たちに出会います。

小人たちは大人になったセイタカサンが味方になってくれる人間と信じて、姿を現します。

そして小人たちとセイタカサンは、秘密の小山で様々な危機を乗り越えて、あたたかな空間とやさしい時間を紡いで行くという内容の本です。
 過去には戻れないけど、いつでもどこでも、子供の時の大切な場所に帰ることのできる私の大事な想い出の本です。


港支店 柘植 正紀

『人間革命 第一巻』 著者 池田大作


 過去の私にとって本に良い思い出はありませんでした。

昔から飽き性な私にとって、じっとして本を読むことは本当に嫌な事でした。

でも学生の時、そんな私にも親や友人からの勧めで読んだ唯一の本があります。それが『人間革命 第一巻』です。

その本の中で「一人立つ」という章にあった「問題は人だ。問題は“誰か”だ。全部人で決まるんだ」という言葉に特に感銘を受けました。

この本を読んでから30年近くが経ちますが、今でも自分で何かを決断する時、何か迷った時、何か行動を起こす時、人生の岐路に立った時には必ずこの言葉を思い出し、自分自身と擦り合わせて判断し乗り越えてきました。

私の考え方の原点の一つです。

今後も「一人立つ精神」を考えの基にして人生を歩んで行きます。

大宝に入社し、本の大切さを教えていただき、今では継続して読む事が出来ています。

本から少しでも自分の人生が豊かになる考え方や生き方を学び取り、知識と教養の幅を広げ、人に良い影響を与えられる人間になって行きます。

 

犬山支店 永田 和也

『われに千里の思いあり』 著者 中村彰彦


 以前、私は本があまり好きではありませんでした。

読み書きが人一倍苦手な私は、字を見るとそれだけで眠氣が来ていました。本屋に行ってもどんな本を読んで良いのか分からず、内容も確認せず、表紙と題名だけで選んで購入していました。

2〜3ページも読むとすぐに飽きてしまい、読み切る事がなく、本とは縁がないものだと思い込んでいました。

ちゃんと本を読むようになったきっかけは、和合塾やお会いする度に「どんな本でも良いから、本を読みなさい」と伊藤専務に言っていただいた事からでした。

どんな本でも良いのなら私の好きな歴史の本にしようと、何冊か購入して読み始めました。これといって思い出はないのですが、何冊も読み続けて行くうちに、自分の考えや思っている事が本当に小さいことだと氣付いたのと、世の中にはいろいろな考えを持っている人達がいるという事が面白く感じるようになりました。
 どんな本でも読み続けて行くことが大切なことだと思います。

私がこれまでに読んだ本の中で一番、ワクワクした本は『われに千里の思いあり 上・中・下』です。

 

中川支店 松永 健一

『はてしない物語』 著者 ミヒャエル・エンデ


 「けれどもそれは別の物語。また別の機会に語るとしよう」
 これは私が12歳のときに読んだ、ドイツの作家ミヒャエル・エンデのファンタジー小説『はてしない物語』に度々出てくるフレーズです。
 物語は10歳の少年バスチアンが、たまたま手にした本「はてしない物語」を読むうちに自分自身も本の世界に入り込んで冒険を繰り広げるという内容です。冒険を続けるバスチアンは様々な人と出会い、別れて行きます。

バスチアンと別れた人々にも、また彼等の物語があるのですが、その時冒頭のフレーズが出てきます。
 この本を読んだ時、私は「世界は、ありとあらゆる人々の人生が絡み合って出来ているんだ」と思いました。

出会った人だけでなく、日々何気なく使う数々の道具にも、それらを作った人がいて、その人達の人生がまた同じ様に他者の人生と繋がって行くという事を言外に教えられた一冊です。

 

大高支店 副支店長 玉木  隆

『青春の門』 著者 五木寛之


 最近、中日新聞の朝刊に五木寛之の「親鸞」が連載されており、毎朝必ず読んでいます。
 我々の世代にとって五木寛之は「青春の門」の著者として有名で、久し振りに五木の作品に触れ、懐かしさとともに10代後半から20代前半の事を思い出しました。
 「青春の門」は映画にもなった大河小説で、五木寛之の名を一躍有名にした作品です。

この小説を胸ときめかせて読み、次の作品にも期待していたのですが「青春の門」以後作者は変化してしまいます。

宗教を考え、死生観を論じる作品が中心となってきてしまい、「青春の門」を超えることのない難解な作品が多くなってしまいました。

そのため今まで遠ざかっていましたが、毎朝読んでいる親鸞で、もう一度、五木作品を読んでみようと思います。

 

岡崎支店 横山 路代

『けんた・うさぎ』 著者 中川李枝子


 私の息子は小学校の1年から4年生くらいまで、先生にたくさん迷惑をかけた子供でした。

その中で1年の時の担任の先生が、とても息子の事を氣遣ってくれていました。でも3年生が終わる頃に他の小学校に転勤されました。

私も先生を頼りにしていたので、心配と寂しい氣持ちになりました。

でもその年の夏休みのある日、息子と出掛けて帰宅するとポストに手紙と本が一冊届いていました。

手紙には訪問したけれど留守で息子に会う事ができず残念です、ということと「けんた・うさぎ」という本を本屋さんで見つけ、読んでみると心配していた健太と同じ名前のうさぎが主人公の話で、どうしても健太に届けたかった。

これからも心強く頑張って欲しいです、と書かれていました。

 先生の優しい氣持ちと実際にお会いする事ができなかった事に私は泣いてしまいました。

 息子は何も言いませんでしたが、10年経った今もその本は息子の本棚に入っています。私と息子の大切な一冊です。

 

四日市支店 小野 友良

『月世界旅行』 著者 ジュール・ヴェルヌ


 小学校の頃に読んだジュール・ヴェルヌのSF(サイエンス・フィクション)小説を今でも覚えています。

本の思い出とともに、当時学級文庫(自分達が好きな本を持ち寄って作った学級図書)に、私と同じような本を持ってきた友達(学級委員のS君)の事も思い出されます。

宇宙旅行、宇宙人、地底探検、タイムトラベルなど2人で興奮してよく話をしました。ジュール・ヴェルヌの本は私たち少年を夢と空想の世界に誘ってくれました。

現実の科学の常識からするとずいぶんかけ離れていますが、当時は2人ともこのSFの世界に夢中で、本を読んでは小説の事を楽しく話をしては喜んでいました。

 今では年賀状でのやりとりしかないS君ですが、一度ゆっくりと当時の思い出話をしたいものです。

 

三好支店 貞包 さとみ

『あひるのバーバちゃん』 著者 神沢利子


  私が通っていた小学校では、冬休み前に「お年玉で本を購入しよう」というものがありました。

各学年で指定された本の中から自分で選んで購入するのですが、1年生の私が選んだ本がこの「あひるのバーバちゃん」でした。

初めて自分のお小遣いで買ったという喜びと、自分で悩みに悩んだという事で私はその本を飽きる事なく、何度も何度も読んだ事を覚えています。この本との出会いが本好きになった私の原点のような氣がします。
 あの頃から20年後、息子のために本を選んでいた時、この本を見つけて思わず買ってしまいました。

案の定、息子より私の方が夢中になってしまいました。

 やっぱり何年経っても私の大好きな一冊でした。

 

春日井支店 三浦 智仁

『城塞』 著者 司馬遼太郎


 影響を受けたというと大袈裟なのですが、目的と目標を明確にする事の必要性を教えられた本があります。

その本は「城塞」です。この本は大阪の陣を題材にした話で、最初に読んだときは豊臣家についた浪人たちの奮闘ぶりにのめり込みましたが、最近になり読み返したところ徳川家康の作戦の緻密さに驚かされました。

読み返して思ったのが徳川家康は夏の陣で勝利をする事が目的ではなくただの目標で、最終の目的は徳川家の安泰だったという事です。

その目的を果たすためにどのような戦いをしたのかという事が細かく書いてあって面白い本です。

 この本を読み、自分の普段の生活と比べてみると、目先の事だけで満足してしまっていると感じます。

もっと先の事を考えて行動ができるようにして行かなければいけないと考えさせられる一冊です。

 

本社 情報システム室 奥村 友和

『小さいことにくよくよするな』 著者 リチャード・カールソン


 私はお世辞にも愛読家とは言えません。

それでも大宝に入社して以来、以前よりは意識して読書する時間をとるようにしています。
 そんな私が今まで読んだ本の中で、度々読み返す本があります。

その本が「小さいことにくよくよするな」です。

この本と出会ったのは私が25歳頃だったと思います。日頃は、ほとんど落ち込んだりする事もなく、立ち直りも早いのですが、その当時は今でも不思議なのですが、原因不明で氣持ちが前向きになれない状態がしばらく続いていました。
 この本から学んだことは、「身の周りで起きる様々な出来事そのものが、自分の精神にプラスやマイナスの影響を及ぼすのではなく、その出来事の捉え方や受け止め方が大きな影響を及ぼす」ということです。

この本を読んで以降「身の周りの大半は大した事ないことがほとんどで、必要以上に大袈裟に捉えることは止める」ことを意識し実践した結果、当時の暗闇から抜け出せた事は勿論、現在も落ち込んでも、深みにはまることなく順調に来ています。

 この本はもはや私のバイブルになりつつあります。

 


 車輌部 江藤 博信

『こころの手足〜中村久子自伝〜』  著者 中村久子


 私が本を読むキッカケを作ってくれたのは、今は亡き父のおかげです。

私が子供の頃はテレビもゲームもなく、娯楽といえば本を読む事でしたが、マンガばかり読んでいた私を見かねた父が、月に一度本を買ってくれるようになりました。

その当時、わが家は貧乏で生活も苦しく本を買う余裕はなかったはずです。

それでも私に本を読ませる事で、本の良さや素晴らしさを伝えたかったのではないかと思います。

父に買ってもらった本は「野口英世」や「ファーブル昆虫記」などです。

また友人から「この本は感動して絶対に泣けるから」と勧められ「心の手足〜中村久子自伝〜」を読んでみると、感動して自分でも恥ずかしいくらいポロポロと涙が出てきました。

この頃から自分が好きだった推理小説やサスペンス以外のジャンルの本も幅広く読むようになりました。

 これからも魅力的な読書の世界を楽しみながら、月に2〜3冊を目標に読み続けて行きます。

 

 


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