4月20日、2003年度全社講習会が行われる

勇気と実践の世界へ踏み込み

変革の時代を乗り越えよう

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 小笠原社長のお話

 ここ数年来、こういった場でも外部環境がいかに厳しいかという話ばかりしていますが、この状態はしばらく続くものと思われます。物流業界も規制緩和による自由競争が激しくなり、過積載違反や交通事故などに対する社会的規制も一層激しくなっています。また、今年は環境保全にかかる投資の増大、長い間取引を重ねてきた仕事の解約による仕事量の減少、運賃等の値下げ要請など、大きな問題、課題を抱え、仕事量の確保と質的向上、そしてコスト削減が急務です。

 このような厳しい時代に生き残るのは、変化に対応できる個人と組織です。社員一人ひとりの仕事ぶり、姿勢、サービスレベルが大宝の商品価値を決めるということを忘れず、学んでいる知識を知恵に変え、お客様のニーズに的確にお応えできる物流サービスの構築と安全活動に全力を尽くしてゆきましょう。


 伊藤専務のお話

 全社安全スローガンにもあるように、自分のために、みんなのために、事故のない明るい大宝運輸をつくるのは、大宝で働く全社員の仕事です。その根本は社員の人たちが物事が分かる幅を広げ深めることが必要です。デフレ不況が続く中、自己破産をする人の数が年々急増しています。厳しい現実の中で自分たちの人生、生活を守ってゆくために、今日の話を「自分事」としてとらえ、考え実践してください。

個人も組織も変革なしには生き残れない時代

 変革とはやり方だけでなく、根本から見直し考えることです。従来の考え方や行動のままでは組織は前へ進まず、個人としても納得のゆく人生を送ることはできません。時代の流れにとり残され、会社にも自分の意志ではいられなくなってしまいます。まずはこれまで付けてきた色々なガラ(既得権や目先の要領など)をとることが最初の変革です。

 それを可能にする唯一の方法は学ぶことです。ただし、「学んだ方がいいな」「学ばなければいけないな」位の感覚では変わることはできません。その時は結果として起きる事に対しても「原因は真剣に変えようと意思決定をしなかった自分にある」と、甘んじて受けねばなりません。

 私も中途採用ですが、以前の会社で自分の人生を大事にするために考えよ、時代の変化に対応できるように学べと言われた人はいますか?一般的に「もっと働け、もっと儲けよ」とは言っても、その基となる考え方を学ぶ風土や文化を持った企業は少ないと思います。最後は個人がやらねば仕方ありません。大宝の良さを誇りを持って活かしてください。


変革の時代に大切なこと

 こういう時代だからこそ、みなさんにお願いしたいことがあります。

(1) 現在の自分の持ち場で最善最高の仕事をする。(安易なミスや怠惰、嘘、ごまかしをしない)それが自分を守り、仲間を守り、会社を守ります。

(2) 会社では誰にも役割と責任がついて回ります。それを果たしていかなければ社員である資格はないという認識が必要です。

(3) 「会社が〜してくれる。会社に〜してもらいたい」という価値観から、「自分が会社に仲間に〜する。〜してゆきたい」という価値観への意識改革が必要です。こういった主体的な気持ちを頭の角に置き、考え方や行動を律してください。

(4) 組織の神経系統である「情報」の流れを良くする。人間は情報によって動いています。それが正しく早く伝わらなければ正しく行動できず、変化に対応する事もできません。組織運営がうまく行っていない組織は、うわさ話ばかりで会社が何を考えているのか、どの方向に行こうとしているのかも正しく伝わっていません。

コミュニケーションの本質

@何を伝達するのか、その意志を明らかにし相手に伝える。

A相手の理解を得る(論理で分かる)

B相手の納得、賛同を得る(情で受け入れる)

C伝えた内容に沿って行動される

D伝達したことの目的が達成される

 「伝えました」だけではコミュニケーションとは言えません。きめ細かく行い@からDへと次元を上げてゆきましょう。


 2003年度 経営基本方針より抜粋 

1.「学び」こそ人生にとっても仕事においても基本であることを徹底する

 自分事としてとらえる次元を(勇気の世界に住んでいる人々、実践の世界に住んでいる人々)の世界へ進むことで、本来学ぶということは楽しい事なのだということを実感してください。

 当社の経営基本方針の第一項は、「教育立社」です。言い換えれば学ばない人は大宝の社員ではないということです。

2.時代の厳しさに柔軟に対応できる価値観、体制を確実なものにしていく

 今だに支店や職種の壁を越えられない人がいますが、赤字の支店でもボーナスが出るのは、大宝という全体があるからです。業務でも職種でも支店でも狭い枠の中でこだわっていると困るのは自分です。

 節義は必要ですが、遠慮や逃げは組織を良くしません。できるだけ役職の壁を取り払いフラットで働きがいのある組織をつくりましょう。

3.仕事量の拡充に向け当社の優位性を最大限活用する

 大宝はそこで働く一人ひとりの社員を通して、お客様や地域の皆様との信頼関係築いています。それぞれがお客様との関係を見直し、質の高いサービスを提供することでより良い関係を作ってゆきましょう。

4.明るく楽しく働ける組織に脱皮させるために更なる質的向上を図る。

 時には馬鹿話もいいのですが、それだけでいいコミュニケーションがとれていると錯覚していては、もの事は進みません。コミュニケーションの次元を上げ気楽にまじめな話ができる場をつくってゆきましょう。

 学ぶ人、前向きに変化しようと努力している人に対して、「そこまで頑張らなくてもいいぞ」と足を引っ張る人がいます。自分が取り残されるのが怖いのですが、こういった組織を混乱させる自己中心的なマイナス行為は許容できません。

5.安全活動を本気で自分事として考え、仲間を大切にし目標を必ず達成する強い意志で活動を推進する

 今年度は交通事故5件以内、労災事故1件以内という質の高い目標を掲げていますが、現在、どの支店も年間無事故を達成できるレベルまで来ています。周りで起きていることを自分事としてとらえ、その気になって安全活動に取り組んでください。事故が起きてからでは何ともなりません。未然に防ぐために厳しく対応してゆきましょう。


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