すぽっと らいと   4月

 

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ゆめこころざしき

夢 志 記


考えていることの中身

宮下 勝美

 事務職員になったばかりの頃、塾や経営学習会など社内の学ぶ場へ出させてもらうようになった。講義の最後に、必ず自分で考えろと言われる。私は「考えろ」と言われる意味が分からず、上司に「何を考えたら良いか、やったら良いか分からない」と言っていた。

 上司は「考えていることを考えろ」と何度も言う。氣づかせてもらったことは、教えてもらって意見を出さない自分、相手に方向や答えを出してもらって、「そのとおりやった」と逃げ道を作っている自分だ。もっと根底には面倒臭いとか、責任を負いたくないという嫌らしさがあった。それが認められるようになると、考える大切さ、学ぶ目的が出てきた。

 「考えていることを考えろ」と言われなければ、自分の嫌らしさに氣づくこともなく、考えることの中身も変わらず、言葉だけ知って学んだつもりで終わっていたと思う。

 以来、教わったことに対し自分の意見を持つこと、行動に移すことを意識している。少しはできると思うものの、まだ苦しいことの方が多い。もっと楽しんでゆけるよう、ものの見方、考え方を正し、教わったことを活かす力をつけてゆく。   


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