すぽっと らいと   9月

夢志記

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自分の人生を自分のものに

上杉 超治


 数年前までは、自分に対して踏み込んでくる人を嫌な人だと思っていた。

また、自分も踏み込まれないよう大声を出し、ふざけてその場を流し、人と一定の距離を保ちながら生きてきた。自分を満たすものは「一生懸命やっている」という、勝手な自己満足と刹那的な快楽。

  幸せになりたいと思いながら、自分が傷つかない為にやってきた事が、自分をがんじがらめにした。いつの間にか地獄行き列車に乗り、進むにつれて苦しさが増す。氣づくと自分の人生でありながら、そこに自分がいなかった。

苦しさから脱する為に、自分の人生は少しでも自分のものでありたいと意識し始めてから5年。

  苦あれば楽ありと言うが、自分が何も変わらず、待っているだけでは、楽しいことが向こうから手を振ってくれる訳ではない。指摘、指導されたこと、自分の欠点と向き合い、自らが変わり、人や周りとの関係や距離がどう変わるのか確かめる。そうして新しい自分の発見をしていくことが、自分を築いていく。

  失敗もあるが、出た結果は、また自分の背中を押してくれる。自分で「自分」をつくっていく、そんな楽しさが味わえるようになるには、まだまだ修行が必要だが、自分を通じ、多くの人の役に立つ自分をつくっていく。


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