すぽっと らいと 5月

夢志記

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「ありがとう」で心は晴れやか

富樫 博宣 


 5月11日は「母の日」だった。

今年はその日、母の所に行けなかったが、4年前の「母の日」のことを思い出していた。社内の勉強会で「命の大切さを教えてくれたのは両親。その命を活かすために学ぶ」と教わり、伊藤専務の後押しのおかげで、生まれて初めて自分の母親に「ありがとう」と伝えることができた。

 最初は照れ臭くてなかなか言い出せなかったが、ひと言「ありがとう」と言えた時から、今までの自分を振り返り、親に甘えてばかりいたことに氣づいた。

甘えていたのは親ばかりでなかった。社会人になってからも周りの多くの人に甘え、支えてもらっていることも分からず、「自分はもう立派な大人なんだから」と信じ込んでいた自分が可笑しかった。

 あれから4年、今まで母親に特別感謝の氣持ちを表してこなかった自分を反省し、今年は翌日になってしまったが、感謝の氣持ちをきちんと伝えてきた。

母親に限らず周りにいる多くの人たちに小さな自分が支えられていることを認め、素直に感謝の氣持ちを伝えることが、自分の心をより開放し、今後の人生をより豊かなものにしてくれると感じることができた。

 「母の日」、母親に感謝する日だったが、何よりも感謝の氣持ちを伝えることができた自分自身が晴れやかな日であった。


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