すぽっと らいと 9月

夢志記

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等身大の自分を認める

竹中 祐介


 6月に母が他界し、両親共失いました。

本当の親孝行は自分が成長することだと考えるようになったのは、実際に両親と別れてからでした。

 「自分はやれる」「認めないまわりが悪い」。自己肯定しかできず、継続した努力を抜きに成果や評価を欲しがる。

年々自分の求めるものと現実の評価が拡大しているのに、そのギャップを埋める努力どころか、ごまかすのに必死でした。

 そんな私にとって転機は、職場の仲間からの「ギャップを隠し認めないから自分を語れず、語っても伝わらない。他人のことも現象しか見えずわかろうとしない」という、人間として正面からの指摘でした。

 自分が目を背け見ようとしない自分の問題、自分の無能力さを認め、人生で初めて自分を否定することができました。

そして、力をつけたいというエネルギーが湧いてきました。ものごとを考えると新たに自分やまわりのものごとに氣づきわかることができ、それがもっとわかりたいという意欲を湧き出させるという感覚も初めて知りました。

その感覚こそが努力を継続する支えであり、自分の未来を考えるきっかけとなっています。

 無形の自分の考え方や価値観が自分の幸せの土台となる。そのことをわからせてくれた周囲の人に感謝し、忘れず努力します。   


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