すぽっと らいと 3月

夢志記

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好き嫌いって何?

永塘 邦弘


 私は人に対する好き嫌いが激しいと思ってきました。

私の言うことを聞いてくれる人は好き、厭なことを言ったりしたりする人は嫌いと、ごく当たり前に思っていました。

 無意識にだけれど自分の望むことは全部肯定、望まないことは全部否定。

例えば生活の必要があって会社に入れば、そこから逃げられないので厭々形だけ合わせ、そうさせる相手をさらに嫌っていました。

そんな時、思うことは「私のことを分かってくれない」「私のことを嫌っている」という相手への警戒です。

 そんな自分が望むことは何なのだろうと考えると、生理的、生物的快不快がほとんどです。その自分の望みが全部正しいというのは赤ん坊です。

赤ん坊はそうしないと生きてゆけませんが、いい歳をした大人がそれでしか生きてゆけないのは、恥ずかしいし恐ろしいことです。

 仲間に様々な指示を出す機会をいただいている私が、自分に対する忠告や要望に生物的快不快だけで対応していたら、私は変化せず仲間もたまりません。何が自分とみんなを幸せにするのか、正しいのかを考え実行する力をつけるために、人から見た自分は全部私であると受け止め、なぜなのか考える訓練をしてゆきます。          


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