和 合 塾 で 学 ぼ う

和 合 塾 新 年 会

塾長メッセージをいただいて


 「学んだことを血肉にする。自ら楽しむ条件をつくる」をテーマーに開催された今年の和合塾新年会には177名が参加しました。

はじめに1年間の定例会やイベントに皆勤、精勤した塾生の紹介と表彰を行いました。続いて、「昨年1年間で最も成長したと感じる塾生投票」の結果発表と表彰を行い、表彰者上位5名による発表が行われました。

発表後には食事をしながら各グループの出し物を楽しんだ後、伊藤塾長から塾生一人ひとりの成長と幸せを願い書かれたメッセージが贈られました。

真面目な話しあり、笑いありの楽しい時間を過ごしました。

伊 藤 塾 長 講話

 多くの塾生の皆さんが「この人は1年間努力した成長した」と感じ、投票した人の発表は理路整然としていて、実にさわやかで、気づかせてもらうことがいっぱいありました。

 大宝では経営者が「会社は人間を幸せにするための社会的な道具(機構)」だと言っていますが、実際に使う人たちが大切にし、さらにりっぱな道具にしていかなければ何の意味もなく、自分たちの存在もなくなってしまいます。

 道具を活かし社会に役立ち、より多くの人が幸せになることを願って、28年前に勉強会を始めました。当初は5人で上司や同僚に嫌味を言われヒヤヒヤしながらスタートしましたが、「会社の成長が自分の成長。自分の成長が会社の成長」という考え方が会社の中の一つの文化として浸透しなければ、自ら道具を壊してしまうのです。

 「己の欲を為すためには義を捨てるは小人なり」という言葉がありますが、強欲とは人の命や金品を奪うことだけではありません。人の時間気を奪う、一生懸命努力している人の足を引っ張るのも人間の強欲さです。また、和合塾に出ることさえ自分の強欲さを達するためという人もいます。人間は弱く、何とかメシを食わねばと思うのですが、いつまでも通用しません。

 私は人間を職歴などで差別することはありません。学び自分の強欲さに気づいて少しでもコントロールしている人、人に役立つ努力をしている人はかわいいなと思います。

 同じ学ぶにしても深さがあるということを知っておいてください。達磨大師が4人の弟子に対して残した言葉に「皮・肉・骨・髄の伝授」というものがあります。

 汝は我がを得たり⋯@

 汝は我がを得たり⋯A

 汝は我がを得たり⋯B

 汝は我がを得たり⋯C

その意味は材料をもらい @は「そうだなあ」と思う。言葉だけまねる Aは自分で考え、そうだと思ったことをやる Bはその通りだと精神の一部(自分の血肉)にする Cは自分の意で行動を起こすことです。

皮も得ず分かったつもりでいては、考え方も行動もどんどんズレていってしまいます。人間が一番楽しいのは自分自身が、今まで分からなかったことが少しでも分かり、心を開放できみんなの共感を得て仕事にも生かせる時です。

厳しい時代だからこそ「やってやろう」という気持ちで協力し、助け合っていきましょう。


塾長メッセージをいただいて   

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Lグループ  四日市支店  K M

自分や家族、会社、そして社会を大切にするという強い思いが自分の精神を鍛える。

 一昨年の暮れに案全委員になり、経営学習会で学ばせていただき、配車業務を行っている。自分を大切にするためには学び続けることが必要だと知りながら、嫌なことや面倒なことから逃げ、楽に生きていくことばかり考え行動してきた。

 家庭では自宅が火事になり、家族が一つにならねばならない時に息子が家出を繰り返した。義父も亡くなり普段は明るい女房が元気をなくしているのに痛みをわかる自分ではなかった。

 火事で全部失ってしまったと思ったが、たくさんの大宝の人に助けられ、力をもらい過去の自分を反省した。小さい頃から逃げるのが得意で、言い訳と嘘を繰り返してきた。結婚してからも「自分が幸せでなければ家族も幸せにならない」と身勝手なことばかりを考えてきた。子供がまだ小さな頃自分の思いどおりにならず、そこから逃げ申し訳ないことをしてしまった。息子のことも自分の責任だと気づいて「自分も家族も大宝も大切にしよう」と思うのに、一方で「できることなら楽をしたい。逃げたい」という自分がいる。業務においても自分は信念をもってやっていると思っても、ただエゴを通しただけなのかと反省することがある。

 分かっていても止められない。反省したのにまた同じことを繰り返す。気が小さくて逃げてばかりいる自分から脱するために、毎日2回塾長からいただいたメッセージを読んでいる。朝と夕方で感じ方が違ったり、昨日は心にすっと入ってきたのに今日は読むのが辛いと感じる時もある。一年間継続しながら、何をすることが自分のため、家族のため、会社のためになるのかということを考え行動していく。

伊藤塾長のお話 

ことばのしっぺ返し 

 塾生の皆さんにメッセージを贈り始めて20年以上になります。

初めは10枚くらいでしたが、最近は190枚、その人が今より少しでも物事が分かり、人生を幸せに生きてほしいと心を込めて書いています。このメッセージに限らず人の話や本なども、ことばや文章の意味することを考えたり身につける努力が大事です。昔から日本は「言霊(ことだま)の国」と言われ、言葉には不思議な働きが宿ると考えられてきました。ことばをもらいっぱなしで考えもしなかったり、少し考えて分かったつもりで軽く扱っていると、いつまでたってもものが全く分からず、成長できないというしっぺ返しがきます。

 発表の場や雑談などで自分が発する言葉も同じです。ごまかすために使ったり、後になって「知りません、無意識でした」と軽く扱っていると、必ず自分に帰ってきて後悔することになります。よく意味を考え身につける努力をしていきましょう。

 恥を知るから感謝できる

 宮田さんには昨年「若いうちに恥をかけ、それが人生の糧になる」というメッセージを渡しました。他の人にもよく「もっと恥をかけ」と言いますが、恥を感じない方法は何だと思いますか?それは100%自己中心になることです。世の中には自分しかいない(自分のことしか考えない)訳ですから、周りに人がいても関係ありません。人間は相手の存在を意識する時に初めて恥をしり、少し自分のエゴをコントロールした分だけ感謝することができるのです。

 お金やものをもらった時だけでなく、人に世話になったり、ことばや知識をもらった時に感謝できるということが大切です。

 自分と家族を守るのは自分の変化と成長

 最近、

 精神を構成するものは、「正しい知(論理)」と「強い情」、「安定した意」です。知が正しくないと愚痴や文句ばかり言い、情が弱いと無表情で愛想笑いが多くなり、脳の一番もとである脳幹が未発達だと意が不安定で弱く、すぐにキレてしまうのです。

 社会の悪化の度合いに比べ大宝で働いている社員の精神の破壊の度合いは少ないと思っていますが、学ばなければだんだん悪くなっててしまいます。学ぶことで知・情・意が正しく修正されると人間は変化するのです。

 人間は「時代の(流れの中の)子」と言われています。私たちに時代の流れを変えることはできませんが、せめて自分たちの努力で知・情・意を鍛え、人間として成長し自分たちの生活を守っていきましょう。


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