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「第29回大宝 運動会を終えて」


総合優勝

中川支店 統括リーダー  U M

 最初はV2を自分で止めるのは嫌なので勝ちたいと思ったが、何をやりたいのかがはっきりせず、従来通り無難に進めようとしていた。「笑顔」をテーマに行なった二月の文化祭は練習も楽しく、運動会も皆で楽しく取り組もうと「皆楽」を支店テーマとした。日曜日の全体練習も、真剣に取り組み皆で楽しく出来た。

 当日は皆が自然にテントの外に出て、終始笑顔で応援してくれた。中川支店が1つになっていると感じた。一〇年目で一番気持ちのいい、最高の運動会だった。本当の楽しさを教えてくれた支店の皆に感謝している。このことを忘れず、今後も与えられた役割以上の力を発揮していく。


イベント部副部長 四日市支店 

 前日、設営のため会場に行くと、河川敷全面にクローバーの花が咲き乱れ、お花畑のようになっていた。「これは大変だ」と思ったが、実行委員の方たちが、誰に言われる訳でもなく草むしりを始めた。テントなどの搬入に来る各支店に連絡をとり、草刈機を手配し、必要な道具を自宅から持ち寄るなどしていくうちに、どんどんきれいになっていった。「これはすごい会社だ」と思った。

 当日子供たちが楽しめるイベントを、と考え準備してきた。わらびもちやカキ氷をつくり、水風船つりなどを行なった。本当に子供たちの目線に立って考えていたのだろうかと少し反省したが、実行委員の方々は本当に良く頑張ってくれた。


実行委員長 大高支店 坂 上 稔 明 

 四、五年前までは「なんで運動会なんかやるんだ」と思い、テントの後ろで「早く終わらないかな」と考えていた。当時は「俺は大高支店だ」と外へは一歩も出ず、他支店は敵だと思っていた。そんな自分の転機は三年前に経営学習会に参加し、伊藤専務と出会ったこと。

 今回、実行委員長として多くの方と知り合った。各部の部長・副部長以上に運動会のことを知っている「ベテラン実行委員」の方々の力を借りながら、楽しく運営が出来た。困難な状況でも決してあきらめず、変化にすばやく対応していく、大宝の力を実感した。これを今後の業務・安全活動に活かし、面白い会社にしていこう。


伊藤塾長のお話

 勝負に勝つためには工夫がいる。まずはメンバーの心を1つにする競争から始まる。上位に入賞した支店は総括と副総括の関係が良く、各リーダーの役割と責任がうまく機能している。実行委員会も同じ。

 お互いに「運動会を成功させる」という目標と、「皆が出来るだけ楽しんで取り組めるようにする」という使命がはっきりしていれば、時間の経過の中で力を合わせ、非常に良い関係が生まれてくる。支店でも目標を明確にし、「自分たちの力でやるぞ」という使命感を持つ人が増えると、働きやすい職場になっていく。

 人間は目標をなくし、使命を持たなくなったとき、ものを考えなくなり本能のままに生きる。運動会が延期になったからと、すぐに目標を見失ないやる氣をなくしたり、くさった顔をするようでは情けない。自分の人生は長期戦。その中で自ら目標を見い出し、使命を持って取り組むためには修行が要る。

自分の命が輝く時 

 今年の運動会のスローガン「人の為にエネルギーを使う時、己の命が輝き出す」(岡崎支店加藤啓一さんの作品)は、すごいことを言っている。日頃私たちは自分の我欲の為にはエネルギーを出すが、人の為に出すという事を忘れてしまっている。

 「エネルギー」はもともと本能的なもので、どこでどのように発揮するのかという方向性がなければ、「パワー」にはならない。運動会や文化祭で実行委員会や、各支店総括を中心にすばらしいものを生み出すことが出来るのは、日頃忘れかけている「少しでも人の役に立ちたい」という気持ちが湧いてくるから。

人の為に発揮するとき「エネルギー」は「パワー」に変わり、「自分が生きていて良かった」という感動が生まれる。その人の命が輝いている瞬間だからこそ、いつも以上に凛々しく見える。もともとエネルギーを持っていた坂上実行委員長が全社を引っ張って行けたのは、学んで少しもの事が分かり、エネルギーをパワーに変換できたから。

運動会や文化祭で実行委員会や、各支店総括を中心にすばらしいものを生み出すことが出来るのは、日頃忘れかけている「少しでも人の役に立ちたい」という気持ちが湧いてくるから。人の為に発揮するとき「エネルギー!」は「パワー!」に変わり、「自分が生きていて良かった」という感動が生まれる。その人の命が輝いている瞬間だからこそ、いつも以上に凛々しく見える。

愚直さは感動を生む

 中川支店のパフォーマンス(女装した男性のチアリーダー)が、見ていて楽しかったのは「愚直さ」があったから。「なりきる」ことが出来ず、中途半端に照れながらやっていたら、見ている人を不愉快にするだけ。

逆境を活かし実力をつける

 いつもと同じ事をしていても生活が出来、生きていけたら幸せかもしれないが、平坦で何の変化もない生活の中では自分の成長はない。何らかの困難や逆境に直面する中で、自ら考え、判断し、実践していくからこそ実力がつく。

子供の頃、経済的に貧しい環境で育つというのも1つの逆境。そこから逃げず生きてきた体験を持つ人は、若くても実力がある。四十過ぎても「だからいけなかった」と言っている人は、ずっと困難から逃げ続け、今も他人に依存している人。

私たちは己の命を輝かす為に生きている。ちょっとした油断で命を無くしたり、奪ったりすることの無い様、細心の注意で仕事を行なって欲しい。厳しい時代だが、大宝の良さを活かし自分と仲間を大事にしよう。