現状をつくり出しているのは「学ぶ文化」の低下。
本氣で学び、おもしろい会社をつくってゆこう
現在、日本の経済はデフレと不況の間に入っています。
政府が卒業後3年以内の既卒者を新卒扱いにするよう企業に要請していることも、世の中はこれから先もしばらくは良くならないというサインです。
実際に社会は右肩下がりできています。それよりも激しい形で企業が右肩下がりになっているということは、船底に穴が開いているということです。
従来と同じことを考え、やっていては、ますます浸水が激しくなります。個人も組織も学ばなくても何とか飯が喰える時代は終わったのです。
社内も社外も人間関係の基本は挨拶です。
まともに挨拶ができなければ、良い人間関係はつくれず、まともな仕事も出来る訳がありません。
「社員七則」の一番に掲げ大切にし、「日本一挨拶の良い会社を目指そう」と言っていた時期もあります。
本氣でやっていれば、仕事の質も日本一に近づいていたかもしれません。
まともな挨拶が出来ない社員が増えていることが、業績という結果として出ている数字をつくっている原因の一つです。
社内制限速度の厳守についても、高速道路だけでなく一般道路でも守っているか考えて下さい。もの事は一度崩れ始めると、立て直すのは大変です。まじめに考えなければなりません。
私たちは優勝劣敗の資本主義社会の中で生きています。
今のままの大宝でいけば、劣敗の方に入ってしまいます。年齢に関係なく学んで自分の知恵をつくり努力をする競争を放棄した時、個人も組織も命運はつきます。嫌なことですがまじめに考えなければなりません。格好をつけるな、やっているふりをするなと、何十年も言われているはずです。
それでは資本主義社会の中で勝てる訳がありません。自分がこの一年間で、どれだけ変化したかを考えてみてください。
仕事にも「創造的な仕事」と「中間的な仕事」と「不必要な仕事」があります。
身近な改善を行ない時間やお金を合理的にできるようにすることも創造的な仕事です。
事故が起きなければ発生しない事故処理などは本来、不必要な仕事です。
保有台数200台で年間200件の事故が起きていた30年前の大宝では、役員も管理者も迎合するため、事故担当者が社内で一番威張っていました。
そんな状態では個人も組織もまともに成長しません。
一番大切な仕事は事故をなくすことなのです。学ばなければ、誰もこういうことを不思議だと思わず、船の浸水はますますひどくなる一方です。
本来不必要な仕事をしてぶら下がっていれば、その時は楽ですが、こんな人ばかりが増えると、組織はもちません。
それぞれの立場で創造的な仕事が出来るよう学び努力している人が少ないということは、組織全体の学ぶ文化が低下しているということです。
学ぶということが大宝の文化の基本です。
何十年もかけてつくってきたものも、半年や一年で壊れてしまいます。
一度壊れたものを立て直すことは大変ですが、みんなで本氣になって何がおもしろいのかを考え、おもしろい会社にしてみてください。
今日は厳しい話をしましたが、これから難しい世の中を生きてゆかなければなりません。それを乗り越えられる力となるのが、学ぶ文化です。
それを大事にできるか、今後も持ち続けることが出来るかどうかが問題です。
金儲けは、学び、努力した結果です。しばらくは厳しい時代が続きます。
10年20年それ以上続くかもしれません。それでも会社に来て仲間と話し合い、交流し、楽しいと思える組織にしてゆきましょう。
年末は多少忙しくなります。くれぐれも氣をつけ、落ち着いて対応してください。
運転中危ないと思ったら止まりましょう。
一年間ありがとうございました。
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